1947年から1949年は、第一次ベビーブームが起こった年だ。この年に生まれ人たちは団塊の世代と呼ばれ、2025年から75歳の後期高齢者となる。団塊の世代が後期高齢者になると超高齢社会に突入し、2025年問題としてさまざまな問題が起きるのだ。
2025年問題の中でも特に問題視されているのが、労働力不足と言われている。高齢者が増える一方で出生率は減少を続けており、若い世代の人口が減少しているのだ。現役世代が減少し高齢者が増えることによって、労働力不足はさらに深刻化していくと予想できるだろう。
そして、2025年問題の影響が大きいと危惧されているのが医療現場だ。高齢者が増えても、看護師や医師などの医療にかかわる人手不足が起こると、看護師一人が受け持つ患者はどうしても多くなる。
人手不足の中で看護師一人にかかる負担が増えることで、受け持つ患者が増えるだけではなく超過勤務にもつながるだろう。残業や休日出勤が増え、休む時間の確保が難しくなる可能性もあるのだ。
2025年問題の対応として注目されている一つが、在宅医療となっている。病院ではなく患者の自宅で治療することで、医療現場の負担軽減につながると期待されているのだ。
そのほか、AIや介護ロボットの導入など、さまざまな分野で2025年問題に立ち向かうための対策が実施されている。さまざまな分野で技術が発展していくことで、2025年問題を良い方向に改善できる可能性を秘めているのだ。